スポーツ応援グッズの最新トレンド2025|ファン体験を進化させる新しい仕組み

スポーツは、さまざまな競技や地域活動を通じて人々の生活に活力をもたらす重要な存在です。2026年現在、国内外の競技会場や地域イベントでは幅広い世代が観戦や応援を楽しみ、スポーツの価値がさらに高まっています。


こうした背景のもと、ファンが気軽に応援できる仕組みや個性的な応援グッズが一層注目されています。本記事では「スポーツ応援グッズ」に焦点を当て、最新のトレンドやテクノロジーを取り入れた事例を整理し、現場で役立つ実務的な視点から解説します。



スポーツ応援グッズの最新トレンド

現場観戦向け応援グッズのトレンド

競技会場を訪れるファン向けの応援グッズは、従来からタオルやメガホンなどが定番でしたが、近年は多機能性や「そのイベントならでは」などの特別感を重視する傾向が強まっています。展示会やスポーツ関連イベントでは、会場ごとに異なるバリエーションのアイテムが用意され、推し活リュックやペンライトカバーなど「自分らしさ」を演出できるグッズが注目されています(※1)。限定カラーや刺繍、会場限定デザインなど、一度きりの体験を盛り上げる工夫も人気です。


野球をはじめとするプロスポーツでは、ファン同士の一体感を生むパフォーマンスが多く生まれています。2023年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では、ヌートバー選手の「ペッパーミル」パフォーマンスが話題となり、ファンが道具店でペッパーミルを購入し、ロゴシールを貼ってアレンジするなどの工夫が広がりました(※2)。このような実用的でアレンジしやすいアイテムは、現場での思い出作りやファン同士の交流のきっかけにもなっています。  
 


日常使い応援グッズのトレンド

試合会場だけでなく、日常生活と応援を結びつけるアイテムも人気が高まっています。ボブルヘッドやキャラクターぬいぐるみ、ラメ入りアクリルブロックなどは、自宅のインテリアとしても使いやすいと評価されています(※1)。また、普段使うキッチン用品のペッパーミルを応援グッズとして活用し、スポーツ観戦への気持ちを高める動きも定着しつつあります(※2)。


こうした日常使い系グッズは「好きなチームの活躍に感動するから応援したい」というファン心理を支える存在です。特定のスポーツチームを5年以上応援しているファン106名を対象とした調査では、34.0%が「グッズ購入」を日々のサポート活動として挙げていました(※3)。日常アイテムでありながら、ファン同士の会話やコミュニティ形成にもつながる点が大きな魅力です。
 


デジタル応援グッズのトレンド

デジタル技術を活用した応援は、コロナ禍でのリモート観戦増加をきっかけに急速に普及しました。SNSを活用したデジタルマーケティングやオンライン配信、アバターや仮想空間を利用したメタバース内での応援企画も注目されています。スポンサー企業がオンライン上でのファンとの関わり方を変化させ、デジタルを活用したブランド力向上の動きも見られます(※4)。


特にNFT(非代替性トークン)技術は、新たなデジタル応援グッズを生み出す手段として期待されています。NBAのデジタルカード「NBA Top Shot」では、名場面の切り抜きや選手のサイン入りデジタルアイテムなどを限定販売し、スポーツ市場の新たな収益源となっています(※5)。これらの取り組みは観戦場所を問わず参加できるため、従来の物理的なグッズとは異なる新しいファン体験を提供しています。  
 



ファン体験を進化させる新しい仕組み

ギフティングサービスによる応援体験

近年、ギフティングサービスを通じてファンが選手やチームに直接応援を届ける仕組みが増えています。たとえば「エンゲート」は、ファンがポイントを購入してチームに贈ることで金銭的なサポートを行い、選手からお礼のメッセージや交流の機会を得られるサービスです。2024年にはハワイ大学バスケットボール公式戦でも導入され、海外ファンの獲得にも成功しました(※6)。


また「en-chant」のように、スポンサー企業がファンの行動を応援金に変換する事業モデルも登場しています(※7)。ファンは日常の買い物やSNSでのシェアを通じてスポンサー企業の商品を利用し、その結果として応援先のチームに資金が還元されます。これによりクラウドファンディングよりも継続しやすい応援が生まれ、企業・チーム・ファンの三方にメリットがもたらされています。  
 


NFT・デジタル証明書による応援体験

NFTなどブロックチェーン技術を活用した応援企画は、「デジタル証明書」としてファンに特別な体験を提供しています。千葉銀行がサッカーの冠試合で導入した「SUPPORTER’S ちばぎんカップ」では、サポーターの獲得数を競うために応援証(NFT)を配布し、当選者には選手の限定動画を贈る試みが行われました(※8)。また、SNSでの投稿を促す仕組みも組み込まれ、現場以外からもファンが応援に参加しやすい環境が整っています。


地域チームと行政が連携した事例としては、北海道のヴォレアス北海道が「推し活」で市民とチームの関係を深めるプロジェクトを始動しました。ここでは「ファンダム証明書」や限定NFTを発行し、選手との交流や会場来訪の記録などをデジタル化することで、ファンが自発的に共創する動きが見られています(※9)。こうした取り組みはファン同士のつながりを強め、応援の熱量を可視化する効果も期待されています。  
 


ファンコミュニティプラットフォームによる応援体験

 

ギフティングやNFT活用に加え、複数の機能を一元管理できるファンコミュニティプラットフォームも注目されています。たとえば「SportsBank」はチケット販売、ファンクラブ運営、投げ銭機能などをまとめて管理し、ファンデータを可視化できる仕組みを提供しています(※10)。複数のツールを使い分ける必要がなくなり、チーム運営側の負担軽減や多様なファン施策の実施が可能です。


大学スポーツでは「チアスタ!」を通じて学生同士が積極的に応援する文化づくりが進んでいます。中継画面やスタジアムビジョンへのデジタル応援幕投影は、学生コミュニティにリピーターを生み出す要素となり、日本学生スポーツの応援文化をさらに発展させる効果が期待されています(※11)。
 


地域・学生スポーツを盛り上げる応援グッズ事例

   

マイナースポーツや学生競技の支援事例として、ハンドボールチームの富山ドリームスが「SportsBank」を導入し、チケット販売や情報発信を一体化することでファンの増加を目指した取り組みが報じられています(※12)。また、アメリカンフットボールのオール三菱ライオンズも同様のプラットフォームを活用し、オンラインでの新規ファン獲得を狙う戦略に転換しました(※13)。  
 



おわりに

スポーツ応援グッズは、単なるサポートアイテムの枠を超え、ファンや地域社会の結束を深める役割を担うようになっています。現場での熱狂だけでなく、オンラインや日常生活でも共有しやすくなったことで、競技者と観戦者のつながりは一層強化されています。


新しい発想や技術の組み合わせにより、多様な人々がスポーツを身近に楽しめる環境が整いつつあります。今後も応援文化は柔軟に変化し続け、スポーツを盛り上げるうえで重要な存在であり続けるでしょう。
 


参照

(※1) プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES – 推し活・応援グッズを70種紹介!「第11回ライブエンターテイメントEXPO」に出展

(※2) J-CAST ニュース – WBC応援で買った「ペッパーミル」…これからどうする? 大会後の「使い道」ファンに聞いた: J-CAST ニュース【全文表示】

(※3) プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES – 【「熱狂」を生むスポーツチームの応援、その理由とは?】50.0%が、熱狂する理由に「勝利の喜びを共有したいから」「地元のチームだから」を選出

(※4) 東京スポーツ・レクリエーション専門学校(TSR) – スポーツマーケティングとは|企業の成功事例・仕事内容など紹介

(※5) SpringerLink – Sports fandom in the metaverse: marketing implications and research agenda

(※6) JSPIN – 日本のスポーツ産業のさらなる国際展開を支援するプラットフォーム – スポーツ大国アメリカのファンが熱狂!日本発スポーツギフティング「エンゲート」が海外展開(JSPIN事務局)

(※7) プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES – ファンとスポンサーをつなぐ新しいスポーツチーム応援のカタチ、ファン参加型スポンサーシップサービス「en-chant」提供開始

(※8) スポーツの「つながり」を強化〜NFT・トークングラフが生むファンエンゲージメント〜事例共有会レポート

(※9) スポーツ庁 Web広報マガジン|DEPORTARE – スポーツ庁 Web広報マガジン|地域版SOIPデモデイ2022受賞紹介①ヴォレアス北海道×playground

(※10) https://asianbridge.co.jp/about_sportsbank/

(※11) DNP INNOVATION PORT-大日本印刷株式会社 – 【共創事例】ギフティング型のデジタル応援幕でアスリートを支援、DNPとMGスポーツが目指す「夢と自信」を与える応援とは

(※12) プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES – スポーツ特化型SNS「SportsBank」、富山ドリームスへの導入が決定

(※13) プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES – スポーツ特化SNS「SportsBank」がXLeague、X1 SUPERのオール三菱ライオンズに導入決定


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